【入居者向け】インターネット無料の賃貸物件で速度が遅い場合の原因と対策を考える

そもそもマンション/アパート インターネット無料物件はなぜ速度が遅いのか

インターネット無料物件と聞いて入居したけれど、

「速度が遅い、もっと速くならないか」と感じた場合の原因をざっと並べてみます。

 

1:光回線を建物全体(入居者全体)で分岐するため、戸建て光回線よりもマンション内分岐のほうが生活スタイルが似る傾向があり、回線が込みやすい

2:マンションオーナーが契約している無料インターネットのプランがそもそも遅い回線である

3:設置している通信機器に不具合が出ている

4:入居者事情で回線やプロバイダ側で速度制限などに引っかかっている

5:ダウンロードは早いけれど、アップロードだけ遅いという場合もある

 

本人(使い方)の問題なのか、機械の問題なのか、そもそものマンションやアパートの契約プランの問題なのか、原因を特定して改善できるかどうか確認していくことが大切です。

物件と状況ごとに変わるので、列挙はできますが、正解は各自で確認していくしかないのが辛いところです。

 

 

以下、今アクセスしていただいている記事は入居者の方向けの内容ですが、

オーナー(管理会社)向けのインターネット無料設備としての仕組みや違いなどは別記事で書きました。

この記事は実際に不満(問題)が出てきたときにとれる選択肢の話を書いていきます。

 

細かく仕組みや違いを書いた別記事はこちら

 

では具体的にみていきましょう。

 

光回線を建物全体(入居者全体)で分岐するため、戸建て光回線よりもマンション内分岐のほうが生活スタイルが似る傾向があり、回線が込みやすい

(※光回線を分岐しているという意味では戸建て向け回線も光回線基地局側で同じように分岐はしています)

戸建てだと近隣戸建て契約者で分割するため、一人暮らしもいればファミリー世帯もいらっしゃり、インターネットの使用時間帯も比較的バラバラであるため、回線が込みにくいです。

逆にワンルームマンションだと生活時間帯が重なりがちになり、仕事が終わって帰宅してからの20~24時頃にインターネット使用が集中し、速度が遅くなる傾向があります。

 

別記事で使った画像ですが、こんなイメージです。

1本の光回線をマンション内で最大32分岐します。32世帯が同じ時間帯に動画をみたりすると、通信が混み合い遅延がおこります。

ただし、動画やリアルタイム通信を要求されるオンラインゲームなどを除き、通販サイトのショッピング程度であれば問題ないことも多いです。

光回線-LANケーブル型

 

マンションオーナーが契約している無料インターネットのプランがそもそも遅い回線である

一番大切なのは賃貸物件の契約前に「インターネット無料設備って書いてますが、どこの会社のどんなプランですか?ある程度通信速度を気にしてます。」と聞くことが重要です。ある程度の地雷を回避できます。

(例:J:COM様のイン・マイ・ルームの12MBプランである場合など。ちなみに同じJ:COM様でも320MBプランならそこそこ速度出るので要確認)

 

インターネット無料物件だから遅いというわけではなく、

こんな感じでマンションの戸数や利用状況、契約しているプランによって大きな差が出ます。

 

設置している通信機器に不具合が出ている

宅内設置の無線ルータやWi-Fi内蔵コンセントなどの通信機器に不具合が生じているなど。概ね再起動で復旧しますが、場合によっては取替必要なこともあります。

保守サービス提供会社のコールセンターが案内されていることが多いため、電話してみましょう。

わからなければ管理会社へ電話しましょう。

 

入居者事情で回線やプロバイダ側で速度制限などに引っかかっている

あまりにも多くの通信をする方のみ、他ユーザーへの影響を考慮し、サービス提供側の規制で通信(トラフィック)制限がかかっている場合などもあります。

この場合は月が変われば制限がなくなったりします。

携帯電話契約で言うところの「月3GBまでは早いけれど、使い切ったあとは遅くなる」という類のものです。

 

ダウンロードは早いけれど、アップロードだけ遅いという場合もある

動画を見るのは不満ない速度が出るけれど、動画をアップするのは遅い、というパターン。

動画サイトにアップロードしたり、リアルタイムでゲームを行うなど、インターネットヘビーユーザーはアップロード速度にも気をつけましょう。

(例:ケーブルテレビとインターネットを同軸ケーブルで分配している方式の場合、アップロードは配線仕様上制限がかかり、ダウンロードは速くても、アップロードだけ遅いという状況になります)

 

 

マンション/アパート 賃貸物件の無料インターネット速度改善策

専門知識のある方は別として、ご自身でできることは限界もあります。

インターネット速度が遅いと感じたときは関係各所に相談(問い合わせ)して回るのが堅実です。

使い方に問題がある場合、機械に問題がある場合もコールセンターの方に応対の途中で判明していくと思われます。

 

マンション管理会社(できればオーナー)に速度が遅くて困っていることを相談する

根本的に、建物としてのインターネットサービス契約プランが悪いとどうにもならないことが多々あります。

特に古いプランほど遅い傾向がありますので、導入から5~6年の契約縛り期間が終わっていて、入居者から不満の声が溜まっていれば、サービス提供会社の変更や契約プランの変更など、動いてくれるオーナーもいらっしゃると思います。

 

ただ、サービスの仕組みがよくわからずに導入しているオーナーや、投資用物件としてしか考えていないオーナーであれば、よほど空室を気にしている状況でもない限り動いてくれないことも・・・。

 

導入されている無料インターネットの会社に速度向上の方法があるか確認する

契約している会社によっては入居者側で追加費用を払うと、速度の早いプランに変更できる場合もあります。

また、現在がIPv4形式でインターネットへ接続している場合、IPoEのIPv6形式で対応可能であれば、設定変更するだけで状況改善することもあります。(無料の場合と有料オプションの場合があります)

IPv6対応可能かは各契約会社に確認が必要です。

 

「IPv4」や「IPv6」って何?という方は、道路で表現すると、IPv4は一般道、IPv6は高速道路とお考えください。

単純に書くとIPv6は「渋滞しにくい通信方式」ですが、「回線側」「プロバイダ側」「通信機器設定」でIPv6に対応している必要があります。

Ipv6画像

ドコモ光のIPv6の解説ページ

 

無線LANルータが自分で買っているものだった場合は機器を買い換える

もし無線LANルータ(Wi-Fiの電波を飛ばしている機械)が古くなってきているのであれば、買い換えることで速度改善が可能な場合もあります。

先に状況の切り分けとして、パソコンがあれば、LANケーブルで有線接続してみましょう。

有線接続でも遅かったり、断線が多い場合は無線LANルータを買い替えても解消しません。

 

有線接続では安定して早いのに、Wi-Fiだと遅いという場合は、無線LANルータに問題があると考えられます。

無線LANルータが古いかどうかの目安は購入時から8~10年程度です。理由は2つ。

 

1:無線の規格が新しいものに対応できるようになるため

Wi-Fiと一言で行っても、技術の進歩とともに進化しています。

より効率的な通信制御によって、速度の向上や同時に接続できる台数が増えています。

ただし、電波の種類(周波数帯)によって、「他の機器と干渉しやすい」「壁を通りにくい(隣の部屋だと遅い)」など特性があります。

もし無線ルータが古いかな・・・と感じている方は家電量販店の店員さんに相談するのが確実と思われます。

(ここでは細かい説明は脱線するので割愛します)

注意点としては、使用するスマートフォンやパソコン側(無線の受信機側)も新しい通信規格に対応できるものでないといけません。

無線LAN規格通信速度(最大)周波数帯
(Wi-Fi 6)IEEE802.11ax9.6Gbps2.4GHz/5GHz帯
(Wi-Fi 5)IEEE802.11ac6.9Gbps5GHz帯
(Wi-Fi 4)IEEE802.11n300Mbps2.4G帯/5GHz帯
IEEE802.11a54Mbps5GHz帯
IEEE802.11g54Mbps2.4GHz帯
IEEE802.11b11Mbps2.4GHz帯

 

2:機械的な寿命

基盤の劣化や、ソフトウェアのバージョンが古い、機械内にデータのゴミがたまっている・・・などにより、断線回数が増えたりします。

こういう場合は機械の再起動で一旦復旧し、またそのうちブツブツ切れたりする傾向があります。

頻度が増えてきたら、年数も含めて考えて、機械の買い替えも検討しましょう。

 

管理会社(オーナー)と交渉して光回線を個別で契約する

諦めて、別回線を個人契約するパターンです。

通常に光回線を引く費用が個人負担で必要になります。

 

新築でインターネット無料設備がある場合は、別回線を引く設備がマンション内にないため、認められないことが多いです。

後からインターネット無料設備を導入した、築10年以上のマンションであれば、もともとのマンション用光回線設備がある建物も多く、認められる可能性もあります。

 

これは建物ごと、オーナーごとに認められるかどうかが変わってくるため、個別回線契約可能かどうか確認してみましょう。

費用はかかりますが、個別回線契約なので、速度や安定性は大きく改善されます。

 

 

インターネット無料物件やサービスの今後の動き予想

1:低速回線の契約をしている建物が減少していく

上でも書いた通り、あまりにも遅い回線はクレームの元になります。

建物オーナーや管理会社はもちろん、インターネットサービス提供会社側もクレームで評判を下げたくはないだろうと思いますので、遅い回線の契約をしている建物に対して、高速プランの提案を順次していくでしょう。

 

結果的に、インターネット低速回線の地雷物件は減少していくことが予想できます。

ただし、オーナー費用が高くなることもセットのため、安い賃料のアパートは費用対効果を考え、安い低速プランまま継続を選ぶオーナーもいらっしゃると思います。

インターネット速度や安定性を求める方は物件契約前に、きちんと現状を確認しておきましょう。

 

2:インターネット無料物件はまだまだ増加していく

増えてきたといっても、全国の賃貸物件数でいくとまだまだこれからの分野です。

リサーチ会社の資料を見ると、賃貸物件数が約2,300万戸あると調べられていますが、そのうちインターネット無料物件とされているのは約300万戸程度です。(2021年のデータ)

まだシェアでいくと13%を超えたくらいなので、これからもインターネット需要の高まりを受けて増加傾向は変わらないでしょう。

これから新しく施工されるインターネット無料物件は、回線速度や品質もある程度は考えられた契約になるでしょうから、低速地雷物件と当たる確率は相対的には減少していくと思います。

 

3:速度向上や遅延防止対策をとる会社が増えていく

202112賃貸住宅新聞広告

こちらは2021年12月13日の「全国賃貸住宅新聞」という業界紙からの抜粋ですが、

専用線や仮想経路をつくって、混雑しにくい環境をつくるサービスを開発・提供を目指している企業もあります。

 

 

 

まとめ

入居者向け無料インターネットの速度が遅い原因は様々あるので、

現状の契約状態、有線で遅いのか無線で遅いのか、諦めて個別契約をすることは可能なのかなど、

無料インターネットのサービス提供会社や不動産管理会社にも質問しながら改善をめざしましょう。

 

 

細かく仕組みや違いを書いた別記事はこちら

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

中谷
中谷
普段は賃貸不動産の管理業務を主軸に、ビルメンテナンス業務の改善提案、電気代やガス代の見直し提案しています。
マイベストプロ大阪でも紹介いただいています
【保有資格】宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
2級FP技能士・基本情報処理技術者