賃貸物件の部屋鍵をシャーロックのカードキーに全戸交換した話

 

こんにちは!

大阪市の天神橋筋六丁目で賃貸管理や電気小売、ビルメンテナンスを行っている株式会社トライアスです。

弊社の管理物件で1棟まるごとシャーロック株式会社の鍵に交換作業をいたしましたので、その事例のご紹介です。

建物の築年数が進み、全戸の鍵が古くなってきていることにお悩みのオーナー様に、お役立ていただければ幸いです。

 

※追記※

グーグル検索からシャーロックのカードキーのケースであったり、鍵の複製について調べられている方がこのページに辿り着いているというデータがありましたので、

先にそちらを簡単に記載します。

カードキーのケースについては、少し厚めのカードが入るケースがおすすめです。

カードキー サンプル

もとからこんな感じのカバーがついていると思いますので、リングをつけて、キーケースに取り付けるのもおすすめです。

 

複製については少し記事内でも書いていますが、メーカーに、鍵発行時のセキュリティカード番号等と一緒に連絡をしないとできない仕組みなっています。

賃貸で鍵を紛失してお困りの方は、複製は困難なので素直に管理会社またはオーナーに連絡しましょう。

街の鍵屋さんによっては、解錠のみ対応している方もいらっしゃるようです。

 

合わせてシャーロックカードキー以外の話を少しだけ。

集合住宅では基本的に鍵の複製は管理会社に一度相談することをオススメいたします。

オートロックと連動している場合は、オートロックの穴と合わせた純正の鍵(逆マスターキー)を作成しないと玄関扉しか開かなくなってしまいます。

また、街の合鍵屋さんではあくまで鍵の凹凸を真似ただけのコピーキーとなりますので、

メーカー純正キーの追加であれば、こういったサイトでお手元の鍵の番号を打ち込んで鍵メーカーに追加依頼することができます。

ご興味あるかたは一度ご覧ください。

※追記終わり※

 

 

一棟オーナー様、管理会社様にはこちらの記事もよく読まれています。

 

 

 

さて、話がそれましたが、本題の全戸交換をした話にもどります。

目次

全部屋の鍵交換を考えたきっかけ

そもそも、交換前の鍵が珍しいタイプでした。

マイスナーカードシリンダー   

今回鍵交換を実施したマンションは築25年を過ぎ、少しずつ鍵の不具合が出始めていました。

株式会社ショーワのマイスナーカードというタイプだったんですが、

25年も経つと、どうしても経年劣化による磁気不良がおこったり、カードキーの反応はあってもハンドル側(施開錠)の機構の動きがわるくなったりと不具合がちらほら上がっていました。

 

カード錠ユニット部分(一般の鍵でいうところのシリンダー)交換は比較的簡単にでき、

ピッキング・複製もしづらいという点で使い勝手は良かったんですが、

さすがに劣化による不具合報告の増加には耐えられず・・・。

 

まったく同じものもすでに廃盤になっており、対処療法的に取り替えるより、

全戸まるごと交換するのはどうか、という検討が始まりました。

 

 

電子錠を含め、管理のしやすさでの色々検討していました

通常のピンシリンダーやディンプルキーは複製がしやすいため、管理上、案から除外。

 

そこに電子錠を組み合わせるパターンも検討しましたが、電子上の開閉機構が電池式のものが多く、

めったにないとはいえ、深夜などに電池が切れたとき、入居者からの連絡が来ることを考えると、消極的な話になり却下。

 

また、電子錠は仲介業者向けの空室案内の鍵を管理しやすいという点も考えましたが、

このマンションはエントランスに管理事務所があるため、そこまで空室鍵の管理で悩んでいませんでした。

 

磁気カードキーは強力な磁石などと近づけたときに磁気不良になることがあり、マイスナーカードのときも極稀に不具合が出ていたため、検討から外しました。(最近、スマホの磁石つきカードケースにいれて不具合が起きるということもあり…)

 

もちろん、各種案のコストもざっくり考慮にいれていますが、

貸室鍵は一度取り替えたら長期で使用する部分であり、入退去のときに交換等も多いため、

保守や管理上のメリットを優先して選んでいきました。

色々悩んでいたとき、別の物件で使用していたシャーロックのカードキーが思いあたり、検討することに。

 

シャーロックさんに現物でのデモを依頼

シャーロックカードキー デモ カードキー サンプル

見積もりと合わせて調査依頼したところ、

現在の鍵のハンドルを含めた金具とサイズが多少違うこともあり、金板を作って調整した上であれば設置可能という話になりました。

(東京から大阪まで、遠い中現物持ち込みでのデモをしていただき、イメージがわかったので助かりました)

 

メリットは複製のしづらさ、交換作業の容易さ、鍵交換部分の価格など。あと、カードキーとは表現されつつもアナログ式なので、磁気不良などを考えなくてもよいこと。

デメリットは鍵交換時の納期がそれなりにかかること、カードキーごとの管理がパット見で○号室とわからないことくらいでした。

 

あと、高齢の方の入居を考慮し、操作性の簡単さ(迷わない操作)も意識していました。

その点、カードを差し込んでハンドルをひねるだけなので、今までと変わらないイメージで使っていただけるので助かりました。

 

交換作業の日程調整では苦戦

66室ある物件のため、交換日程の調整は苦戦しました。

 

1:全戸を1日で作業するのは不可能。最短で3日かかる。

 

2:オートロック物件のため集合玄関の鍵も取り替えるが、最後にしないと鍵交換が済んでいない方の出入りに影響がでるため、最後完了するまで古い鍵(オートロック用)と新鍵(部屋のドア用)を両方もってもらうことになる。

 

3:入居者が部屋にいてくれる状況での作業をしないと、万が一、新しい鍵を渡しそこねると部屋に入れない状況に。

・・・などなど。

 

さらに一ヶ月くらい前から、入居者への日程調整アンケートを配っている最中、シャーロック側の納期遅れの可能性などトラブルも発生し、バタバタしました。

結局、金・土・日 の3日間をさらに午前と午後にわけ、半日で対応できる部屋数を算出してアンケート結果を考慮しつつ作業部屋を割り振りました。

 

 

作業時も予定通りにはいかず・・・

カードキー交換作業

既存のドアハンドル交換の際に、サイズを合わせるためドアを削る作業が発生し、なかなか想定通りの時間で作業が進まず、初日が苦戦しました。

幸い、時間に融通の聞く空室が一部あったことと、

メーカー側で2日目以降の作業員増員の判断がなされたので、

2日目以降はある程度予定通りのドア数をこなすことができました。

 

慌てた作業のせいか、途中、設置したハンドルが少し斜めになっていることも見受けられ、

その修正作業も並行でお願いしつつ、

なんとか3日と4日目に少し残作業で交換が完了しました。

シャーロック カードキー

交換後のドアノブ部分。いかがでしょうか。

 

 

まとめ

今回は「賃貸物件の部屋鍵をシャーロックのカードキーに全戸交換した話」をまとめました。

色々苦戦はありつつも、無事に終えることができてホッとしています。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

中谷
中谷
普段は賃貸不動産の管理業務を主軸に、ビルメンテナンス業務の改善提案、電気代やガス代の見直し提案しています。
マイベストプロ大阪でも紹介いただいています
【保有資格】宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士
2級FP技能士・基本情報処理技術者